『松下幸之助に学ぶ人生論』 飯田史彦著
ずいぶん前のことになりますが、ナショナルの社員だった女性と親しくなりました。
彼女は会社を退社して何年も経つのに、当時なお、松下幸之助氏を絶賛し、敬愛していることに驚きました。
退社後も愛されている社長って、そんなにいないと思います。
松下幸之助と言えば、「経営の神様」と崇められ、戦前戦後の度重なる逆境を打開して、日本の製造業を牽引して来た、日本経済になくてはならない功労者です。
松下氏の言動をお手本にする経営者も多いですよね。
この本は、松下幸之助の言葉を著者が抜粋し、著者なりの解説を加えている本です。
この本がユニークなのは、著者が経営学者であるだけでなく、スピリチュアル系の専門家である点。
冒頭に、この本が書かれた経緯が述べられていますが、まさに他ではありえないエピソードであり興味深いです。
松下氏に関する本は膨大な数があるそうですが、スピリチュアルが好きな私にとってはこの本は知りたい言葉ばかりが抜粋されていて読みやすいです。
「悩みと言うものがある人には、悩む生きがいがある。」
この言葉を読んで思わず笑ってしまった。
ほとんど飯田氏の言葉にも思えて、私の心の深いところに届きました。
私は今、私なりにものすごく悩んでいる毎日を送っているのですが、数々の逆境を克服して来た両氏から見れば、ちっちゃなイベントに過ぎないのだろうな。
今は、生きがいとまでは思えないけど、いつか乗り越えたら、懐かしく思い出せるようになるのでしょうかねぇ。